2010/12/29

SFF#13: The Two Escobars




Directors:
Jeff Zimbalist, Michael Zimbalist


予告編


粗筋:
同じ苗字だが血の繋がりはない二人のコロンビア人に焦点を当てたドキュメンタリー。一人は人気の高いサッカー選手だったが1994年のワールドカップでオウンゴールを決めてしまった後、地元で銃殺されたAndrés Escobar。 もう一人はコロンビア最大の麻薬密売組織を創設し、「史上最も凶悪非情な野心に満ちた麻薬王の一人」と呼ばれていたPablo Escobar。この一見全く無関係そうな二人を結びつけるキーワードは、「麻薬」「サッカー」
Pabloは貧しい家庭に育ったということもあり、地元・メデジン市の貧富の差をいつか縮めたいと思っていた。麻薬密売が金になることがわかると取引を頻繁に行なうようになり、大金を稼ぐとその金で家や学校、病院などを貧困地域に建設していった。また同時に、大のサッカー好きでもあったためサッカーグラウンドを数多く建設し、コロンビアのナショナルチームにも様々な形で資金援助を行った。そのおかげで急成長したナショナルチームに所属していたのがAndrésだった。彼は、暴力には断固反対で平和主義でもあったため、チームの背後にいるPabloという存在に常に疑問を感じていた。Pabloがついに1993年に殺害されると国内は大混乱に陥り、そんな緊迫した状況の中ナショナルチームはワールドカップへ進んだ。だが、アメリカ戦で不運にもAndrésはオウンゴールを決めてしまい、そのことがきっかけか、帰国後にバーの駐車場で銃殺。
「麻薬」
「サッカー」がいかにしてコロンビアをどん底に陥れたかを詳細に検証した作品。


感想:これは映画の世界の話だよね…?と思いたくなるぐらいあまりにも信じがたく、また想像を絶するドラマチックな実話。麻薬王が政治家や警察を賄賂で口封じさせると同時に麻薬密売等に関する裏情報の提供を求め、稼いだ一部の金は貧困層を救済するために献金され、サッカー好きであったがためにグラウンドを沢山建設してサッカー人口を急増させ、おまけにナショナルチームをワールドカップに出場できるレベルにまで育て上げた。

結局のところ、全ての根源は「貧困」にある気がする。決してコロンビアだけの問題ではないと思うし、国の政治が正常に機能していないところではこのような事態が起こりうる可能性が高いはず。
コロンビアという国に興味ある・ないに関わらず、「貧困」「政治」「犯罪」「スポーツ」が複雑に絡み合う過程をこのドキュメンタリーで是非観て頂きたい。