2011/05/19

イスラエルのNPO、緊急時に血液ドナーと繋がるためにfacebookを活用。




とてもinspiringなfacebookの使い方fromイスラエル
NATALというNPOは、イスラエル・アラブ紛争長期化の影響でトラウマを抱える人々の支援を主に行っている団体です。時には軍事・テロ攻撃の犠牲者の緊急対応も行なう必要があることから、血液ドナーと即座に繋がるために血液型ごとのfacebook groupを立ち上げました。


fan pageではなくgroup pageを活用することの意味ですが:

・単に”like”ボタンを押して自己満足されても困る(いわゆるslacktivism
・献血行為を真剣に考えているメンバーのみが集まる(と思われる)
・緊急時にメンバーに対して一斉送信メールを送れる

という点が挙げられます。

この取り組みはテレビ・新聞・ラジオ・ブログなど様々なメディアに取り上げられ、赤十字社も緊急時にはNATALにコンタクトしているそうです。
危篤状態の少女のために5時間以内にドナーを確保するなど、既に活用事例が沢山ありそうですね。

じゃーこれを一般化して他国でも活用できるかというと、色々難点はあると思います。
私の勝手な考えですが、イスラエルの複雑な歴史的・政治的・社会的背景を考慮すると、献血行為の意味がやはり他の国とは異なる気がします。数多くの罪の無い市民が紛争の犠牲者になっているという事実を共有しているからこそ、お互い助け合いたいという精神がより強く芽生えるのではないでしょうか。

日本は、献血といえばやはりあの「◯◯が足りません」プラカードが思い浮かびます。しかし震災直後には献血希望者が急増しました。やはりこれは日本人が(度合いは違えども)同じ体験を共有しているからこそ、一致団結して一人でも多くの命を助けよう、という気になったのだと思います。

しかし、TBSラジオのDIG放送で知ったのですが、そもそも血液というのは長期保存できない種類もあるそうです。となると、短期間で多くの人が献血希望したとしても、全てを有効利用することができません。

献血希望者は定期的に必要ですが、時には緊急対応のために必要になったりもする…ということを考えると、助け合い精神が高まっている今の日本であれば、このNATALの取り組みは参考になりそうです。必要な時に、必要な分だけ。ただ、facebookだと日本人登録者数がまだまだ足りないのかな…。

ちなみに例えばアメリカだと自分の血液型を知らなかったりするし…そうなるとこの取り組みは成り立たないですよね。笑


いずれにせよ、とてもinspiringな試みです。

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参考:
NATAL websiteTurning Likes into Lives (Adverblog)