「5億人を越えるユーザー数を誇るfacebookが、子供に与える影響とは?」
という問いかけから始まるアメリカ発の記事を紹介したいと思います。個人的に興味深かったポイントを抜粋しつつ自分の言葉も混ぜていきますので、原文を読みたい方はこちらへ。
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何が子どもの年齢に相応しいのか、どこまでプライベートにすべきか、ネットいじめの危険性はどうなのか、など親の心配事を挙げればきりがありません。しかしfacebookを初めとするSNSがすぐに消えることは無いだろうし、その現実を親も受け止めることができれば、子どもがSNSに対する理解を深めるためのサポートも可能になるでしょう。
インターネットには落とし穴だけでなくポジティブな可能性も秘められているのです。
【繋がりと自己表現をどう考える?】
良くも悪くも、YouTubeやFacebook、Twitterなどは子供たちが他の子と繋がり、また自分を表現する場を提供しています。しかしこれらの場はSNSの複雑さをまともに処理することのできない子どもには相応しくないのではないか、と主張する大人もいます。
また、親が子どものSNS利用に対して抱える恐怖心というのは、見知らぬ人に接触されることよりも、子どもたちがネット上でお互いを傷つけ合ってしまうことから来ているそうです。
結局のところ子どもたちには、SNSに足を踏み入れることで実際何が起きるのか、どこまでが公になるのか、ということを、親や教育現場の人のサポートも受けながら徐々に理解を深めてもらう必要があります。
【SNSを利用し過ぎると学習時間が減る?】
facebookやyoutube、チャットなどを利用していると、あっという間に時間が過ぎてしまうことは大人もよく知っていることでしょう。そんな環境の中、子供たちはちゃんと学習する時間が取れるのでしょうか。
アメリカのメディア学者であるHenry Jenkins氏はこう主張するでしょうー
子どもたちの積極的な参加や協力を促すベストな学習方法は、SNS上で繰り広げられている、と。
例として挙げられるのが、Harry Potter AllianceというNPOの取り組みです。若いハリーポッターファンが集まった組織で、一人ひとりがハリーのようなヒーローを演じて世界をより良い場所にしようと、人権を守るために様々な活動をしているそうです。
しかし多くの学校では、子どもに対するオンラインプライバシー保護法に基づき、SNSへのアクセスを禁じているのが現状。
【気になるプライバシーの問題。】
facebookの、頻繁に変更が加えられるプライバシー設定や、情報のオープン化を促進しようとする傾向は多くのユーザーにとって不愉快なのが現実です。そこで子どもが利用するとなると、このような変更には余計目を配る必要が出てきます。
そもそもFacebookでは、13歳未満は正式にはアカウントが取得できないことになっているため、親は子どもに対して、広大なFacebookのネットワークに参加する許可を与えるのか、それともより小規模で子供向けのSNSに利用を留めるかを検討する必要があります。
SNSのプライバシー設定やサイトを利用する際のマナー、情報公開の度合いなど、様々なテーマにおいて親と子どもが話し合う機会を設けることは大事かもしれません。
親によるガイダンスやサポートがあり、また親自らがSNSの適切な利用方法について模範を示すことができれば、子どもたちはワールドワイドなコミュニティの一員として自分の居場所、そして責任範囲について学べることでしょう。
インターネットには落とし穴だけでなくポジティブな可能性も秘められているのです。
【繋がりと自己表現をどう考える?】
良くも悪くも、YouTubeやFacebook、Twitterなどは子供たちが他の子と繋がり、また自分を表現する場を提供しています。しかしこれらの場はSNSの複雑さをまともに処理することのできない子どもには相応しくないのではないか、と主張する大人もいます。
また、親が子どものSNS利用に対して抱える恐怖心というのは、見知らぬ人に接触されることよりも、子どもたちがネット上でお互いを傷つけ合ってしまうことから来ているそうです。
結局のところ子どもたちには、SNSに足を踏み入れることで実際何が起きるのか、どこまでが公になるのか、ということを、親や教育現場の人のサポートも受けながら徐々に理解を深めてもらう必要があります。
【SNSを利用し過ぎると学習時間が減る?】
facebookやyoutube、チャットなどを利用していると、あっという間に時間が過ぎてしまうことは大人もよく知っていることでしょう。そんな環境の中、子供たちはちゃんと学習する時間が取れるのでしょうか。
アメリカのメディア学者であるHenry Jenkins氏はこう主張するでしょうー
子どもたちの積極的な参加や協力を促すベストな学習方法は、SNS上で繰り広げられている、と。
例として挙げられるのが、Harry Potter AllianceというNPOの取り組みです。若いハリーポッターファンが集まった組織で、一人ひとりがハリーのようなヒーローを演じて世界をより良い場所にしようと、人権を守るために様々な活動をしているそうです。
しかし多くの学校では、子どもに対するオンラインプライバシー保護法に基づき、SNSへのアクセスを禁じているのが現状。
【気になるプライバシーの問題。】
facebookの、頻繁に変更が加えられるプライバシー設定や、情報のオープン化を促進しようとする傾向は多くのユーザーにとって不愉快なのが現実です。そこで子どもが利用するとなると、このような変更には余計目を配る必要が出てきます。
そもそもFacebookでは、13歳未満は正式にはアカウントが取得できないことになっているため、親は子どもに対して、広大なFacebookのネットワークに参加する許可を与えるのか、それともより小規模で子供向けのSNSに利用を留めるかを検討する必要があります。
SNSのプライバシー設定やサイトを利用する際のマナー、情報公開の度合いなど、様々なテーマにおいて親と子どもが話し合う機会を設けることは大事かもしれません。
親によるガイダンスやサポートがあり、また親自らがSNSの適切な利用方法について模範を示すことができれば、子どもたちはワールドワイドなコミュニティの一員として自分の居場所、そして責任範囲について学べることでしょう。
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ということで、子どものSNS利用に関してポジティブなスタンスからの記事でした。
先日「海外のネットいじめの現状とその対策システムについて」というテーマで青山郁子氏による講演がメディアリテラシー教育研究会主催で行われていました。
スタッフの方が講演内容をツイートしてくださっていたので、後日togetterで目を通したのですが、上記の記事とは全く異なる視点からのお話だったので、非常に刺激的でした。
ツイートのほんの一部を紹介:
@daisukef: ネットいじめに関する理論。非抑止現象:リアルな社会と違い、ネットでの極端な言動は抑止されにくい。没個人化:リアル社会では個人の責任が明確だが、アバター等を使っているときには責任は不明確。非共時性:発した言葉が読まれるまでに時間のギャップがある。
@daisukef: 従来のいじめとネットいじめとの違い。24時間一週間いつでも起こる。逃げ場がない。多くの聴衆。大人、教師も攻撃対象。加害者の特定が困難。抑止力低い、両親への報告が少ない、パワーバランスの逆転。ネットいじめについて日本の子どもが親に言わない主な理由は、ケータイをとりあげられたりネット利用を禁止されたりすることを恐れること
@fuji_labo: 質問3:日本の先生は、ネットいじめの現状を知ろうとしている。米国は子どものネット事情を知っているか?
@daisukef: 日本の教師は職務の範囲が広いが、米国の教師は範囲を限定する。米国では学校外のネットのモニタリングは職務の外と考えられやすい。しかし、最近はネットでの問題も学校の罰則の対象にすることも。
@fuji_labo: 質問5:海外での家庭での対策で、なにが普及していて、なにが効果的か?セキュリティソフト会社のサービスで、あるSNS上で友達申請すると、家族に申請が来る…というものがある。こういったものはあるか?
@daisukef: 米国では子どもがFacebookを使う場合、親が子どもの友達になることがある。日本より米国のほうが親子間のネットに関するコミュニケーションが積極的という印象を受ける。他方、子どもが親向けとは別のプライベート・アカウントを作ることも。
などなど、興味深いお話ばかりでした。
結局のところ、子どものSNS利用(広く考えてインターネット)をどう考えるかは今後親になる人の大半が避けられないこと。もし自分が親になったら…心に留めておきたい点を書き出してみます:
①「だからインターネットは‥」「だから携帯は‥」とネガティブな側面にばかり目を向けずに、接することでどのようなプラスの価値が生まれるかも考えること。
②そのメディアが子どもにとってどういう存在なのかを、子どもの目線から理解しようとすること
③バーチャル上のコミュニケーションよりもface-to-faceコミュニケーションが大事、という幻想を捨てること
④結局SNSも一つの社会となりつつあり、リアル社会と同様にそこでのマナー等を教えること
⑤時代の流れに合わせて、自分も(メディアを使いこなす力としての)メディア・リテラシーを高めておくこと
やっぱりなんだかんだいっても、最終的には親と子どものコミュニケーションが一番重要なのかなぁなんて思ってしまいます。
しかし子ども、と一言で言っても小・中・高で対応などは色々異なってくるのでしょうし、そのあたりは今後も考えていきたいですね。
話が若干逸れますが、メディア・リテラシーについてちょっと考えてみました。
今まで私はメディア・リテラシーを、「メディアの流す情報を批判的に読み解く力」という理解に留めてしまっていたのですが、「メディアを使いこなす力」という視点からも考える必要があるなと、mediologicの記事を読んで改めて気付かされた次第です。
というか、「読み解く」だけで終わってしまうのは一方的に情報を受けていたマス時代の言葉な気がしていて。それももちろん大切ですが、一方で、インターネットを活用して自分からどう発信していくか、誰と繋がって何を共有するか、というように自分から積極的に動くことが可能な時代でもありますし、それを子どもにも早い段階でちゃんと教えることが必要なのかもしれません。
最後に、ソーシャルメディア研究者のDanah Boyd氏の言葉を紹介:
話が若干逸れますが、メディア・リテラシーについてちょっと考えてみました。
今まで私はメディア・リテラシーを、「メディアの流す情報を批判的に読み解く力」という理解に留めてしまっていたのですが、「メディアを使いこなす力」という視点からも考える必要があるなと、mediologicの記事を読んで改めて気付かされた次第です。
というか、「読み解く」だけで終わってしまうのは一方的に情報を受けていたマス時代の言葉な気がしていて。それももちろん大切ですが、一方で、インターネットを活用して自分からどう発信していくか、誰と繋がって何を共有するか、というように自分から積極的に動くことが可能な時代でもありますし、それを子どもにも早い段階でちゃんと教えることが必要なのかもしれません。
最後に、ソーシャルメディア研究者のDanah Boyd氏の言葉を紹介:
“They must enter that arena, make mistakes, and learn from them. Our role as adults is not to be their policemen, but to be their guide.”
「彼ら(若者)はアリーナ(サイバースペース)に入り、ミスを犯し、そしてその経験から学ぶべきである。私たち大人の役割は、彼らの警官になることではなく、ガイドになることである。」
- Why Youth (Heart) Social Network Sites (2007)
- Why Youth (Heart) Social Network Sites (2007)
自分もガイドにふさわしい人間にならなきゃと思いつつ。
今後も考えを深めていきたいテーマです。