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2013/05/02

男子用でもなく女子用でもない「第三の更衣室」がストックホルムの高校に出現!?

http://www.son.edu.stockholm.se/

誰かから教えられたわけでもないのに、今まで当たり前のように、「男子は男子用更衣室で着替える」「女子は女子用更衣室で着替える」ものだと、私は思い込んでいました。

そんな思い込みを持っている多くの人々に、衝撃を与えるような一本のニュースがスウェーデンから舞い込んできました!


なんとストックホルムのサードラ・ラティンス高校(Södra Latins gymnasium)に、スウェーデン初ジェンダー・ニュートラルな更衣室が近々オープンするんだそうです。自分自身を「男子」あるいは「女子」という枠の中で捉えることのできない生徒たちが、居心地の悪さや違和感を覚えることなく着替えることができるような、「第三の更衣室」が作られる予定とのこと。


イニシアティブを取ったのは、当高校の生徒会LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)の生徒たちの権利をちゃんと守るために、今までも様々な働きかけをしてきたそうです。

例えば、昨年のストックホルム・プライド(年一回ストックホルムで行われるスカンジナビア最大のゲイ・イベント)では、ゲイ・パレードに参加した初の生徒会として注目を浴びました。

http://www.stockholmpride.org/

また、自分たちの先生に対しては、「彼」を意味する「han」や「彼女」を意味する「hon」だけでなくジェンダー・ニュートラルな単語として「hen」を必要に応じて授業で使うように、提案しているそうです。


そして、今回彼らが実現に漕ぎ着けたのが、LGBTの生徒でも気兼ねなく自由に着替えることのできる、ジェンダー・ニュートラルな第三の更衣室のオープンでした。

この新しい更衣室の中には、更に小さな鍵付きの一人部屋が用意されています。実際には、LGBTでなくとも、着替えの時にプライバシーの欲しい生徒であれば誰でも利用することができるそうです。


5月6日に行われる予定の、この新しい更衣室のオープニングイベントには、写真家として活躍しているレズビアンのエリザベス・オルソン・ワリンさん(Elisabeth Ohlson Wallin)がキーノートスピーチを行うそうですよ。

http://sverigesradio.se


実際のところ、利用することによって逆に注目されてしまいそうなので、利用をためらう人がいそうですが…。それでも、LGBTの生徒たちの立場を理解しようとするこの高校の生徒会の姿勢には、見習うべきものがあるなぁと思いました。

LGBTではない私からしてみると、こういう試みは歓迎されるべきだと思ってしまうのですが、LGBTの人々は、どう感じているのでしょうか実際に求められているものだったりするのでしょうか??正直気になるところです。

もしかすると、「第三の更衣室」を作ることよりも、「男子用更衣室」「女子用更衣室」をLGBTの生徒が違和感無く利用できるような雰囲気や環境を、他のクラスメイトがちゃんと用意してあげることのほうが大切なのかもしれませんよね。


ジェンダーに関しては寛容な国とされるスウェーデン。そんなスウェーデン初の「第三の更衣室」について、皆さんはどう思いますか?


参考:

2013/03/24

スウェーデンで最も人気なピザトッピングとは?



スウェーデンに住んでいた頃、よく利用していたファストフード店が3つありました。その3つとは、寿司屋、タイ料理屋、そしてピザ屋。どんなに小さな町を訪れたとしても、この3つのどれかは確実にある!‥と言っても過言では無いくらい、スウェーデンの至る所にあります。さすが、移民大国(ちなみに寿司屋は主に中国人がやってます)。

その中でも今回取り上げたいのは、ピザ屋です。

2013/02/18

スウェーデンで毎年恒例のゲイ・フェスティバルに、あの王女が登場!?



先日ストックホルムで開催された毎年恒例のGay Gala(ゲイ・フェスティバル)に、とんでもないサプライズゲストが登場しました。そのゲストとは、なんと!スウェーデン王室のビクトリア王女

「Gay of the Year」賞を授与するために王女がステージに登壇すると、何も知らされていなかった観客は前代未聞の出来事に驚き。スタンディングオベーションが1分近く行われたそうです!

2013/01/13

ヨーテボリに新種のホテルオープン!ホームレスの寝所で宿泊体験?



ホームレス自立支援雑誌のビッグイシューについては、みなさんご存知かと思います。元々ロンドン生まれの雑誌で、日本で創刊されたのは2003年。この雑誌を街中で売ることによってホームレスは売上の一部を自らの収入にすることができ、その資金で自立に向けた一歩を踏み出してもらう、というような仕組みになっています。

スウェーデンの第二の都市・ヨーテボリにも、似たような雑誌でFaktumというものがあります。

2012/11/10

中年のスウェーデン人男性はタイがお好き?- スウェーデンCM広告祭ノミネート作品③

スウェーデンのCM広告祭Roygalanのノミネート作品を二つご紹介してきましたが、最後にご覧頂きたいのは、ベストCM賞とベストビジュアルエフェクト賞のダブル受賞を果たした作品です!

宝くじに当たったスウェーデン人の中年男性が、大好きなタイのリゾート地に行き、そこでストックホルムの地元の駅を再現しちゃう、というバカげたCMです。スウェーデン語の喋りが多いので、日本語訳と合わせてご覧ください。





タイトル:メトロマン
広告主:Lotto(宝くじブランド)
担当エージェンシー:King

2012/10/25

「そろそろ引っ越しのタイミング?」- スウェーデンCM広告祭ノミネート作品②

スウェーデンのCM広告祭Roygalanのノミネート作品より、皆さんと共有したいCM第二弾は、Svensk Fastighetsförmedlingという不動産会社から

テーマは「そろそろ引っ越しのタイミング?」

ベストCM賞にノミネートされているこの作品はスウェーデン語がわからなくても楽しめるのでぜひ気軽にご覧ください:

タイトル:引っ越しのタイミング
広告主:Svensk Fastighetsförmedling
担当エージェンシー:Blomquist

2012/07/29

curation #2: ダークナイト・ライジング銃乱射事件/北欧的幸福感から学べること


アメリカ・コロラド州にある映画館で起きた銃乱射事件に関する記事です。バットマンシリーズ最新作「ダークナイト・ライジング」のプレミア上映会で、3つの銃を持った若い男が劇場に入り、銃を乱射。結果、12人が死亡し、58人が重軽傷を負ったという信じがたいニュースを受けて、とても重要な指摘をしているこのブログ記事の一部を抜粋します:
今回の事件を受けて銃規制の議論は少しは進むのでしょうか。それとも銃規制議論の前に表現規制の議論になってしまうのでしょうか。今回の事件の発生場所は単純に暴力描写にフィンガーポイントしたい人間からしたら最高でしょう。しかも自分をジョーカーだと言っているという証言も出て来ている。本質的な銃規制の前にまたしても不毛な表現規制の話が横行するのだと本当に悲しい。

2012/05/30

スウェーデンのコミュニケーション専門学校Berghsの卒業制作展からインスピレーションを得る。



国内のみならず世界的にも評価の高いスウェーデンのコミュニケーション専門学校、Berghs School of Communicationの校舎で、先日卒業制作展「GREAT MINDS DON'T THINK ALIKE」がありました。一般公開日があったので覗いてみたのですが、その卒業制作のスタイルが興味深かったのでご紹介したいと思います。

2012/01/19

中古品売買サイトで私立小学校の運営権が売られていたという問題からスウェーデンの社会保障制度を学んでみよう!



スウェーデンには、Blocketという個人間の中古品売買サイトがあります。家具から教科書まで、ありとあらゆるものが売られており、スウェーデン人なら恐らく誰もが知っている、あるいは利用したことのある人気サイトです。



実は先日このサイト上で、あるとんでもないモノが売られていました!そのモノとは…

2012/01/15

ゲリラ的PR戦略を得意とするスウェーデンの広告エージェンシー。彼らの考える政治の盛り上げ方とは?

写真の女性は校長

「セックスを教えてくれる世界初の学校が2011年冬、オーストリアにオープン!本校は、理論を学ぶことよりも、実習に力を入れています。あなたがより魅力的な恋人になるためのセックステクニックを学んでみませんか?」


…なんてニュースがあったら、あなたは信じます?どうやら、世界中のメディアは、まんまと騙されてしまったようですよ。学校側は学費なども明記した手の込んだホームページを作り、本格的な記者会見まで開いちゃったんですから。

このイタズラ企画の首謀者は、ゲリラ的なPR戦略を得意とするスウェーデンの広告エージェンシー、Studio Total。そして企画の依頼者は、オーストリアの商工会青年部。彼らは、自国が抱える教育問題、出生率問題、年金問題などに人々の関心を集めたかったとのこと。予定よりも1ヶ月早くバレてしまったので、キャンペーンは中途半端に終わってしまったようです。このセックス学校で年金問題に突っ込む際は、「年金の資金を確保するためにもっと子供を生むべきだ!」と冗談交じりに訴える予定だったそうです。

2012/01/10

ファイル共有の自由化を求めたコピミズム教会がスウェーデンで正式認可!


ファイル共有の自由化を求めた宗教が、先日スウェーデンで正式に認められました。このニュースを読んだ時は、一瞬冗談かと思いました。が、エイプリルフールでも無いので、本当です。その宗教名とは…

コピミズム(Kopimism = Copy me = 私をコピーして!)

そもそも、スウェーデンには海賊党という政党があります。著作権法を改善し、ファイル共有を自由化すること、そしてネット上での個人のプライバシーを守ることが目的。コピミズム教会は、この海賊党の存在が背景にあります。

2011/12/23

民主主義を体現したツイッターアカウント:@sweden




少し古い話題になりますが、2週間前に、
というプロジェクトが開始されました。

これは、スウェーデンの国家ブランディングに携わっている、
Visit SwedenとSwedish Instituteという二つの組織による
合同プロジェクト。

どんな内容かというと、
@swedenというツイッターアカウントを
一般のスウェーデン人に預けて、
スウェーデンについて自由につぶやいてもらおう!
というもの。

2011/12/12

スウェーデンのクリスマスの伝統を、スウェーデン国営郵便局の最新キャンペーンから学んでみる。

スウェーデン国営郵便局(Swedish Post)がクリスマスシーズンに向けて、心温まるキャンペーンを開始しました。

Christmas cards on wheelsという期間限定ウェブサイトでは、線路上を走るカートに乗ったつもりで、スウェーデンのクリスマス風景を好きなタイミングに好きなだけ撮影し、最後にお気に入りの写真を選んで、家族や友人宛のクリスマスカードにすることが出来ます。もちろん、デジタルカードではなく本物のポストカードを、Swedish Postが届けてくれる、という仕組み。




2011/11/28

スウェーデンのクリスマスに欠かせないソフトドリンク、Julmustとは。



つい先日スウェーデン人の友人に、「そろそろJulmustのシーズンだねぇ」とつぶやいたら、
「そう!私、大好きなのよね!!」と勢い良く答えてくれました。

そんな彼女が大好きなJulmust [ユールムスト] とは、スウェーデンのクリスマスシーズンにしか
販売されない、特別な飲み物です。
日本には無いクリスマス文化ということで、今回簡単にご紹介したいと思います。

2011/08/26

このカメラアプリでスウェーデン人の若者の飲酒量は減るのか?

今日はスウェーデンで最近リリースされた、若者の飲酒量を減らすことを試みたiPhoneアプリを
ご紹介したいと思います。

まず事前知識として…

スウェーデンでは、アルコール度数が3.5%を超える飲料は全て国が専売しています。
販売店の名前はSystembolagetで統一されており、この看板が目印です:


Systembolagetで酒を購入するには20才以上でなければならず、必ずIDチェックをされます。
Wikipediaによると、国の専売制にしている主な理由は年齢確認を徹底するため、だそうです。

更に細かい話をすると…

・ディスカウントに関する制限あり(例:Buy 1 get 1 freeは禁止)
・営業時間:平日は大体19時閉店、土曜は15時閉店、そして日曜はお休み
・販売物は一切冷蔵しない

…というように、飲酒行為をなるべく控えさせようとする試みが見えますね。

2011/08/03

110kmにも及ぶ世界一長いアート展inストックホルム。

110kmにも及ぶ世界一長いアート展。
これが実はスウェーデンの首都、ストックホルムの地下鉄にあるんです。
というよりも地下鉄そのものです。

ストックホルムに初めて地下鉄が敷設されたのは1933年にまで遡りますが、
実際にアートが導入され始めたのは1957年
それ以前に19世紀頃から、アートは美術展覧会に足を運べない一般市民に
対しても開かれたものにすべきだという議論がなされていたそうです。

現在、ストックホルムメトロは100駅ほどありますが、
そのうち90駅以上がアート展と化しています。

つい最近、このメトロアートを紹介する無料ツアーがあることを知り、
参加してきました。(英語ツアーは夏期限定、スウェーデン語ツアーは年中実施)
ボランティアガイドが1時間で4駅案内してくれたのですが、
実際には90駅以上あるので、全て制覇するには23回ほど参加しないといけないことに
なるでしょうね…。

ということで私が参加した時に回った駅のご紹介です:

2011/08/01

スウェーデンの宝くじブランドTrissのプロポーズCMにちょこっと感動。

今日は、スウェーデンの宝くじブランドTrissの非常にシンプルな宣伝をご紹介。

こちらもForsman&Bodenforsによるものですが、
前回と前々回のIKEAキャンペーンがデジタルメディア寄りだったのに比べると、
今回のTVCM2本のみを利用した企画というのは、ある意味新鮮味を感じます。

どちらのCMも1回しか放映されませんでした。
それにはわけがあります。

まず1回目のCMでは、男性が彼女に向けてプロポーズをしました。
マジでプロポーズです。
その映像がコチラ:

2011/07/27

IKEAのHomemade is Bestキャンペーンが楽しい!

スウェーデンで生まれた世界最大の家具屋であるIKEAが、
今年のカンヌ国際クリエイティビティ祭で、
Advertiser of the Year賞を受賞しました。

また、キッチン用品をプロモートするためのキャンペーン、
“Homemade is Best”はデザイン部門でゴールド賞を二つ
(カテゴリーはデザインフォトグラフと本)獲得しています。

今日はそのキャンペーンの紹介です。とても素敵なので。

2011/07/11

スウェーデンの夏の風物詩:公園のビキニ姿。

残念ながら写真はありません。

スウェーデンの夏を体験するのは今年が初めてなわけですが、日本人的感覚からして驚きだったのは、普通の公園でビキニ姿でタオル広げて日光浴する人が沢山いること(もちろんズボン一枚姿の男性もいますよ)。浜辺でならまだしも、公園で!…と初めて見た時はちょっとした衝撃でした。
紫外線恐怖症の日本人であれば長袖長ズボン手袋、帽子に日傘と、万全な日よけ対策を取ることでしょう。

しかしスウェーデン人からしてみれば、夏の太陽というのは、長くて寒くて暗い冬(これを逃れるためにタイなど暖かい国へ旅行する人が多いです)を乗り越えたご褒美のようなもの

2011/07/04

ジェンダー差別の排除を目指すスウェーデンの幼稚園。



「女の子は可愛らしく、男の子はタフであるべき、というのは私たちの社会が期待すること。けどこの幼稚園では、なりたい自分を子供たち自身に描いてもらう機会を与えている。」

そう答えるのは、Egalia幼稚園で働く31歳の教員。この幼稚園では、ジェンダー差別の排除を目指すことが重要な教育方針とされているのです。

税金で賄われているこの幼稚園は、1〜6才の子どもを対象に、昨年スウェーデンの首都ストックホルムに開園しました。男女の役割に関する固定概念を崩していこうとする試みは、スウェーデンの幼稚園における教育課程(カリキュラム)の核となるミッションです。多くの幼稚園では「ジェンダー教師」なるものを雇い、子供たちを教育する際に、教員自身が男女に対するステレオタイプを言葉や態度で示さないように「教員を教育」することまで行われています。