つい先日スウェーデン人の友人に、「そろそろJulmustのシーズンだねぇ」とつぶやいたら、
「そう!私、大好きなのよね!!」と勢い良く答えてくれました。
そんな彼女が大好きなJulmust [ユールムスト] とは、スウェーデンのクリスマスシーズンにしか
販売されない、特別な飲み物です。
日本には無いクリスマス文化ということで、今回簡単にご紹介したいと思います。
…というか、私も詳しいことは全然知らなかったので調べてみたところ、
Julmustにはなんと100年以上の歴史があってビックリ。
もともと、ビールの代わりになるノンアルコール飲料としてスウェーデンで開発されたそうです。
そのため、色はダークブラウンで、ホップスと麦芽の味がします。
なのでどちらかというと、コーラよりはルートビアに近いかもしれません。
(ちなみに、イースターシーズン(復活祭)にはPåskmustという名で、中身はJulmustと全く
同じ物が販売されますが、スウェーデン人にとってより馴染みがあるのは、Julmustのようです)
ちょっとデータは古い(1999年)のですが、スウェーデン900万人の人口に対して、
12月に消費されるJulmustの量はなんと4500万リットルだそうです。
更には、この時期に限ってコーラの消費量が半減してしまうとのこと。
そこでコカ・コーラ社は対抗手段として自社でJulmustブランドを立ちあげ、
元祖Julmustに使われているシロップをそのまま購入して生産。
しかし売れ行きがあまり芳しくなかったのでしょうか。
2008年には完全に姿を消してしまったそうです。
どんなにマーケティングを頑張ったとしても、そこにはコカ・コーラ社に
乗り越えることのできない、文化と伝統の壁があったということでしょうか。
スウェーデン人としては、元祖Julmustを選択することで、
ローカルビジネスをサポートしているという実感がわくでしょうし、
なんといっても幼い頃から飲んでいれば愛着も深まるのかもしれません。
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今年、10年ぶりに作られたJulmustのテレビCMがこちらです。
パッケージデザインに合わせてノスタルジックに作った感じが素敵です。
担当エージェンシーはSwedish Postのキャンペーンも手がけているÅkestam Holst。
[youtube http://www.youtube.com/watch?v=ehrBfq8-V7A]
日本のIKEAで売っているかもしれません!
もしあれば、ぜひ試してみてください。