2010/12/31

4ヶ月間のネットメディア中心の生活を振り返って。

スウェーデンに来てから早4ヶ月。気付いたらもう2010年も今日で終わり。
東京での年末の過ごし方と比べると、あまりにもあっさりのんびりしているストックホルムの年末です。
忘年会の嵐無し、
新年会の計画無し、
年賀状の準備無し、
テレビの特番無し、
初詣の予定無し!
そんなあっさりのんびりしている年末ですが、締め括りとしてこの4ヶ月間を振り返ってみようと思います。…といっても書きたいことはただ一つ。

ココに来てから一番の大きな変化は、ネットメディア中心の生活になったこと。

2010/12/30

スウェーデンで初クリスマス!

日本でクリスマスと言えば恋人と過ごす日…
ですが、スウェーデンでは家族と過ごす日
特にイブの日が大切だそうです。
ということで彼氏の実家にお邪魔してみました。
クリスマスディナーを食べて、
プレゼント交換して、
Glögg飲んで、
ディズニー映画総集編を見て、
(イブの夕方は家族みんなでテレビを囲んでディズニーを見る、
というのがスウェーデン人流過ごし方だそうです)
LussebullarやKladdkakaを作って食べて、
雪道を散歩して…
などなど盛り沢山で充実した一週間でした。


ストックホルムカフェ巡りパート⑤










ストックホルムカフェ巡りパート⑤


Orangeriet Bar & Café
ここはSödermalmが見渡せる、水辺に面したカフェ&バー。私の中では今のところ一番のお気に入り店!

バータイムに行ったので写真が暗いのですが、実際はとてもカラフルなインテリアが揃っていて緑も溢れていて、おまけにフロアの中央には暖炉があり、スウェーデンの(私にとっては…)極寒の冬から現実逃避できるような空間。DJブースもあったのですが、Love Psychedelico風な音楽をかけていて最高でした。空間のイメージにピッタリ。

ホームページのギャラリーにある内装写真は魅力的。

昼間に行ったらどんな感じかな…
夏はテラス席もあったりするのかな…
と想像するだけでワクワクするような素敵な空間です!
あ〜また行きたい。




Orangeriet Bar & Café
Norrmälarstrand Kajplats 464
112 20 Stockholm

2010/12/29

SFF#14: Waste Land


Director: Lucy WalkerStar: Vik Muniz


予告編


粗筋:ブラジルのリオ・デ・ジャネイロには、一日に引き取るゴミの量が世界一と言われている広大なゴミの埋め立て地兼廃棄場、Jardim Gramachoがある。そこでは3000人近くの人が働き、ゴミ山の中でリサイクルできるものとそうでないものの分別作業を行っている。その分別したゴミをリサイクル業者に売ることで、彼らの生計は成り立っている。
そんな劣悪な環境の中で働く人々に目をつけた、一人のブラジル人アーティストがいた。彼の名はVik Muniz。当時彼は、欧米のアート業界では著名だったものの、ブラジルではほぼ無名だった。彼はJardim Gramachoを訪れると、まずその規模の大きさに圧倒されるが、それよりも働く人々が生き生きとしていることに驚いた。しかし一人ひとり話を聞いていくと、それぞれが複雑な想いを抱えて仕事をしていることを知り、また決してゴミ山で一生働き続けることを望んでいるわけではなかった。
そんな彼らに焦点を当て、彼らの多大な協力を得ながらゴミで肖像画を作るプロジェクトを開始
。このアートプロジェクトは彼らの人生を劇的に変えることになり、また今までJardim Gramachoの現状について無知だったブラジル人及び世界中の人々に大きな影響を与えた。

感想:とにかく感動!!
Countdown to Zeroという核問題を取り上げたドキュメンタリーの監督でもあるLucy Walkerの作品。あまりにも両極端すぎるこの二つの作品の撮影・編集を同時期に進めていたというから、感心する。ちなみに今作品はストックホルム国際映画祭で観客賞を受賞。Q&Aセッションで監督本人に会うことができたが、とても熱い人だった。そしてWaste Landにかける熱意も半端ないことが伝わってきた。
アーティストのVik MunizがJardim Gramachoで働く人々と信頼関係を築いていく過程がしっかりと描かれていて、尚且つ「アートは社会を変える」という強いメッセージを感じ取ることができる作品。ハッピーエンドではあるものの、この映画を通して改めて考えさせられたのは、とっても根本的なことではあるけれども人間の無知・無関心さ、そして都合の悪いことには目を瞑ってしまうことかな、と。そこに潜んでいる問題をいかにして顕在化させるか、っていうのがどの国、どの地域、どの社会でも非常に重要なテーマなのかな。
Jardim Gramachoに関しては幸いなことにVik MunizとLucy Walkerが注目することで、世界中の人々がその埋立地の現状に目を向けることになった。こういった問題を顕在化するパワーはアートや音楽、そして映画やジャーナリズムにもあると思う。その中でもドキュメンタリー映画というのはその全てを組み合わせられるパワーを持っているので非常に面白い。これからも色々観てみよーっと。

SFF#13: The Two Escobars




Directors:
Jeff Zimbalist, Michael Zimbalist


予告編


粗筋:
同じ苗字だが血の繋がりはない二人のコロンビア人に焦点を当てたドキュメンタリー。一人は人気の高いサッカー選手だったが1994年のワールドカップでオウンゴールを決めてしまった後、地元で銃殺されたAndrés Escobar。 もう一人はコロンビア最大の麻薬密売組織を創設し、「史上最も凶悪非情な野心に満ちた麻薬王の一人」と呼ばれていたPablo Escobar。この一見全く無関係そうな二人を結びつけるキーワードは、「麻薬」「サッカー」
Pabloは貧しい家庭に育ったということもあり、地元・メデジン市の貧富の差をいつか縮めたいと思っていた。麻薬密売が金になることがわかると取引を頻繁に行なうようになり、大金を稼ぐとその金で家や学校、病院などを貧困地域に建設していった。また同時に、大のサッカー好きでもあったためサッカーグラウンドを数多く建設し、コロンビアのナショナルチームにも様々な形で資金援助を行った。そのおかげで急成長したナショナルチームに所属していたのがAndrésだった。彼は、暴力には断固反対で平和主義でもあったため、チームの背後にいるPabloという存在に常に疑問を感じていた。Pabloがついに1993年に殺害されると国内は大混乱に陥り、そんな緊迫した状況の中ナショナルチームはワールドカップへ進んだ。だが、アメリカ戦で不運にもAndrésはオウンゴールを決めてしまい、そのことがきっかけか、帰国後にバーの駐車場で銃殺。
「麻薬」
「サッカー」がいかにしてコロンビアをどん底に陥れたかを詳細に検証した作品。


感想:これは映画の世界の話だよね…?と思いたくなるぐらいあまりにも信じがたく、また想像を絶するドラマチックな実話。麻薬王が政治家や警察を賄賂で口封じさせると同時に麻薬密売等に関する裏情報の提供を求め、稼いだ一部の金は貧困層を救済するために献金され、サッカー好きであったがためにグラウンドを沢山建設してサッカー人口を急増させ、おまけにナショナルチームをワールドカップに出場できるレベルにまで育て上げた。

結局のところ、全ての根源は「貧困」にある気がする。決してコロンビアだけの問題ではないと思うし、国の政治が正常に機能していないところではこのような事態が起こりうる可能性が高いはず。
コロンビアという国に興味ある・ないに関わらず、「貧困」「政治」「犯罪」「スポーツ」が複雑に絡み合う過程をこのドキュメンタリーで是非観て頂きたい。

ストックホルムカフェ巡りパート④


ストックホルムカフェ巡りパート④

Drop Coffee
読書をするために近所をウロウロしていたら駅前にカフェを発見。


2010/12/28

SFF#12: Microphone



Director:
Ahmad Abdalla

Stars:
Khaled Abol Naga, Menna Shalabi, Yousra El Lozy

予告編

粗筋:エジプト・アレクサンドリアのアンダーグラウンドアーティスト(音楽、グラフィティアート、映画など)に焦点を当てた映画。
母親の葬式に出席するため、久しぶりにアレクサンドリアに帰国したKhaled。そこから人生の新たなスタートを切ろうと心がけるが、恋も仕事も思い通りにいかない。そんな時、アングラで必死に自分たちを表現しようとする若者たちに出会い、刺激を受ける。自分に何かできることはないかと一緒になって考え、彼らをそばでサポートしていく。

SFF#11: Caterpillar



監督:若松孝二
出演:寺島しのぶ、大西信満
予告編


粗筋:
第二次世界大戦中の日本。戦場から無事帰還したものの、四肢を失った夫・久蔵の姿を見て驚愕するシゲ子。しかし、久蔵は多くの勲章を得たことから町の住民には「生きる軍神様」として崇められ、苦悩しながらも彼の食欲と性欲を満たすためにシゲ子は身を削る。
寺島しのぶはシゲ子役で第60回ベルリン国際映画祭最優秀女優賞を獲得。

SFF#10: Jean-Michel Basquiat : A Radiant Child


Director: Tamra Davis
Star: Jean Michel Basquiat

予告編

粗筋:
1988年に、27歳の若さにしてヘロイン大量摂取で惜しくも短い生涯を終えたハイチ系アメリカ人アーティスト、Jean Michel Basquiatのドキュメンタリー。長年の友人であったTamra Davisが監督を努め、今まで世に出ることのなかった彼のインタビュー映像などを使用し、容赦ない人種差別に苦しみながらも、80年代のニューヨークのアートシーンに多大なる影響を与えたBasquiatのリアルな姿を描く。

2010/12/27

SFF#9: Bhutto



Directors:
Duane Baughman, Johnny O’Hara

Stars:
Tariq Ali, Reza Aslan, Diana Aveni
予告編


粗筋:
 “The Kennedys of Pakistan”と呼ばれるほど度重なる悲劇に見舞われてきたBhutto政治家一族。このドキュメンタリーでは、Benazir Bhuttoという人物に焦点が当てられている。現在最大の党であるパキスタン人民党(中道左派)を立ち上げたZulfikar Ali Bhuttoの長女であり、1988年にイスラム諸国初の女性首相となった。

2010/12/18

SFF#8: The People vs George Lucas



Director: Alexandre O. Philippe

予告編
予告編を観るだけでも楽しいかも。


粗筋:スターウォーズマニアたちが、ひたすらスターウォーズへの愛を語るドキュメンタリー。ただ、大多数のマニアたちが愛して止まないのはあくまでもオリジナル三部作である「スターウォーズ(‘77)」「帝国の逆襲(‘80)」「ジェダイの帰還(‘83)」。これらに新しいCG技術や特殊効果を加えた1997年のスペシャルエディションだとか、更に変更を加えた2004年発売の三部作DVD、そしてスターウォーズの過去を描いた続編三部作などは、基本的にはとんでもなく邪道だ、というスタンス。その上、ジョージ・ルーカスが単なるfilmmakerという立場から徐々に商業主義的な態度を取るようになってきたことに対しても厳しく非難する。このドキュメンタリーはそんなマニアたちの、スターウォーズに対する憎しみや怒りも込めた最大級の愛を、言葉(インタビュー)とメディア(パロディ映像など)で思う存分に私たちに語りかける作品である。

SFF#7: Marwencol



Director: Jeff Malmberg

Star:Mark Hogancamp

予告編】オフィシャルHPより

粗筋:
5人組の男にバーでボコボコにされ、脳に障害が残った男性のドキュメンタリー。事件後、彼は後遺症で全ての記憶を失った。38歳にして歩き方、話し方、読み書き、何もかもゼロから学び直すことになったのである。そんな彼がある日、自宅の庭に1/6スケールのWWII時の架空の町、Marwencolを作り始める。フィギュアショップから兵隊やバービー人形を取り寄せ、彼自身や家族、友人など身近な人の名前を付けて物語を作り上げ、それを写真に収めていった。現実世界から離れた彼のその行動は、いつの間にかセラピーとして機能するようになっていた。その後、様々な人との出会いを通してニューヨークのアートギャラリーで写真展を開くことに。
映画は13個の賞を受賞。

2010/12/14

スウェーデンの聖ルシア祭を初体験。

アサンジ強姦容疑やら自爆テロやら最近何かと騒がしいスウェーデンですが、昨日の13日は聖ルシア祭を平和に祝うことができました。


SFF#6: NEDS


SFF#6: NEDS


Director:
Peter Mullan

Cast:
Conor McCarron

予告編


Nedとは?:

まずNedの説明から入りたいと思います。

Nedというのはざっくり言うと、スコットランドで反社会的な態度を取る若者のことを指すようです。(Wiki情報ですが)具体的に説明すると、Nedのステレオタイプはこんな感じ:

2010/12/13

SFF#5: Monsters


SFF#5: Monsters

Director:
Gareth Edwards

Cast:
Scoot McNairy and Whitney Able

【予告編】 

粗筋:

とある事故がきっかけでメキシコに地球外生物が生息し始め、一部の地域は感染エリアとして隔離されていた。そんな非常事態の中、フォトジャーナリストのアンドリューは、メキシコから逃げ遅れた上司の娘を無事アメリカへと帰国させるという使命を与えられる。

2010/12/07

SFF#4: The Tree


The Tree (2010)

Director:
Julie Bertucelli

Cast:

Charlotte Gainsbourg
Morgana Davies
Marton Csokas


粗筋:

オーストラリアの田舎に暮らす幸せな6人家族に突然訪れた悲劇。父親が心臓発作で亡くなったのである。しかし長女のシモーヌは、父親が家のそばにある大きなイチジクの木に生まれ変わったと信じ、毎日その木と接するようになる。そのうち母親や次男もその木に妙な愛情を抱くようになる。だが時間が経つにつれてその木はまるで意思があるかのように徐々に暴れ狂うようになり、家族はある決断を迫られる。


SFF#3: Animal Kingdom


Animal Kingdom (2010)

Director:
David Michod

Cast:
Ben Mendelsohn
Joel Edgerton
Guy Pearce
Jacki Weaver
James Frecheville


粗筋:

ヘロインの過剰摂取で母親を亡くした主人公ジェイは、祖母に引き取られることになる。だがその祖母は3人の叔父と暮らしており、彼らは色んな犯罪に手を染めていた。そんな彼らに抵抗するほどの強い意思もないジェイは、訳のわからぬまま仲間に加えられて犯罪に協力するようになるが、心の中では戸惑いが生じる。


2010/12/05

SFF#2: Countdown to Zero


Countdown to Zero (2010)

Director: Lucy Walker

核兵器をこの世から無くそう、ゼロにしよう。
というメッセージを込めたドキュメンタリー。
とにかく監督の取材力には脱帽します。
ゴルバチョフ、カーター、ブレアから数々の専門家まで、情報量が半端ない。

2010/12/03

SFF #1: SHANGHAI


Shanghai (2010)

Director:
Mikael Håfström

Actors:
John Cusack
Gong Li
Chow Yun-fat
Ken Watanabe
Rinko Kikuchi 


粗筋:

舞台は1941年、唯一日本軍に乗っ取られていない中国の街、上海。
真珠湾攻撃が実行される数カ月前の出来事。
アメリカのスパイとして上海に送り込まれていたコナーが何者かによって殺された。犯人を捕らえるべく彼の同僚であり親友でもあったソームズ(キューザック)が上海へ飛び、捜査活動を始める。だがそのうち彼は政治的混乱に巻き込まれ、尚且つコナーが日本軍の真珠湾攻撃計画について独自捜査していたことも明らかになるが…。