2012/11/10

中年のスウェーデン人男性はタイがお好き?- スウェーデンCM広告祭ノミネート作品③

スウェーデンのCM広告祭Roygalanのノミネート作品を二つご紹介してきましたが、最後にご覧頂きたいのは、ベストCM賞とベストビジュアルエフェクト賞のダブル受賞を果たした作品です!

宝くじに当たったスウェーデン人の中年男性が、大好きなタイのリゾート地に行き、そこでストックホルムの地元の駅を再現しちゃう、というバカげたCMです。スウェーデン語の喋りが多いので、日本語訳と合わせてご覧ください。





タイトル:メトロマン
広告主:Lotto(宝くじブランド)
担当エージェンシー:King

2012/10/25

「そろそろ引っ越しのタイミング?」- スウェーデンCM広告祭ノミネート作品②

スウェーデンのCM広告祭Roygalanのノミネート作品より、皆さんと共有したいCM第二弾は、Svensk Fastighetsförmedlingという不動産会社から

テーマは「そろそろ引っ越しのタイミング?」

ベストCM賞にノミネートされているこの作品はスウェーデン語がわからなくても楽しめるのでぜひ気軽にご覧ください:

タイトル:引っ越しのタイミング
広告主:Svensk Fastighetsförmedling
担当エージェンシー:Blomquist

2012/10/21

あなたの頬が確実に緩むオムツCM - スウェーデンCM祭ノミネート作品①


スウェーデンには、RoygalanというCM作品に特化した広告祭があり、今年で10周年を迎えます。今年度の授賞式は10月24日にストックホルムで行われるそうですが、ノミネート作品の中から皆さんに「ぜひ見て欲しい!」と思ったものをいくつか紹介していきたいと思います。


本日のオススメはコチラ: 

  
CMタイトル:出会い
広告主:SCA
担当エージェンシー:Forsman & Bodenförs

2012/10/14

SpotifyがSamsungのスマートTVで利用できるようになることの意味



以前からこのブログでも紹介しているスウェーデン発の音楽ストリーミングサービスSpotify。先日Samsungと提携し、SpotifyはPCやスマートフォン、タブレットだけでなく、ついにスマートTVでもアクセスできるようになりました。

今のところイギリス、デンマーク、フランス、ドイツ、スペイン、スウェーデンを含むヨーロッパ12か国でのみ利用可能。これらの地域で販売されているSamsungのスマートTV2012EシリーズモデルでSpotifyのアプリをダウンロードすれば、1800万曲近くあるカタログの中から音楽を自由に聴けるようになります。基本的にはSpotifyのプレミアムユーザー(月額約1000円でPC+モバイルで聴き放題)しか利用できませんが、新規ユーザーに関しては、一定期間トライアルすることが可能になるようです。また、年内には他のSamsung スマートTVモデルやBlu-rayプレーヤー、ホームシアターシステムでもSpotifyが利用できるようになるとのこと。

いち早くSpotifyと手を組んだということは、Samsungに先進的なイメージを与えることになりますし、他社との差別化を図るいいチャンスです。

2012/09/08

今年の冬、スウェーデンの家庭で最も飲まれるお酒は、生姜ゆず酒に決定!?


スウェーデンに住んでいた日本人として、とっても嬉しいコラボレーションが実現しました!毎年冬にスウェーデンで限定販売されるフレーバー付きホットワインがあるのですが、今年は、そのブランドが日本からインスピレーションを得た結果、フレーバーが生姜ゆず味に決定したそうです!わーい!

これも何かの縁ですので、このブランドについて少しご紹介したいと思います。

まずスウェーデンでは毎年クリスマスシーズンになると、glögg(グルッグ)というホットワインを飲むのが伝統です。glöggの語源はatt glödgaという動詞で、「温める」という意味だそうです。

2012/08/19

あなたの名前がググられた時の検索結果をコントロールする方法が、地味にクリエイティブな件。



あなたの第一印象は検索結果に左右される?


初めて会う人の名前を、事前にグーグルで検索してみたことってありませんか?
実は雇用者の80%、独身者の50%が新しい人に会う前に、その人の名前をググっているそうです。あなたの第一印象は、グーグルの検索結果に左右されると言っても過言ではありません。そんな検索結果には、もしかするとあなたの恥ずかしい過去や、掘り起こされたくない写真なんかも出てくるかも?しかし残念ながら、あなたがその結果をコントロールすることはそう簡単にはできません。
例えばこんな写真が検索結果に出るかも…。


2012/08/05

curation #3: 北欧ブランド・タイガーのこだわるAffordable Designとは/Facebookページがターゲティング強化


コペンハーゲンからやってきたタイガーは刺激的 - 大西宏のマーケティングエッセンス 2012/7/30


デンマークの「タイガー」という低価格の雑貨チェーンが、先日大阪にオープンしました。大西氏は、北欧ブランドであるこのタイガー、そしてIKEAやH&Mなどと比べると、日本の製造販売のビジネスは行き詰まっているのではないか、と指摘しています。そこで、タイガーの人気については以下のような興味深い分析をしています:

2012/07/29

curation #2: ダークナイト・ライジング銃乱射事件/北欧的幸福感から学べること


アメリカ・コロラド州にある映画館で起きた銃乱射事件に関する記事です。バットマンシリーズ最新作「ダークナイト・ライジング」のプレミア上映会で、3つの銃を持った若い男が劇場に入り、銃を乱射。結果、12人が死亡し、58人が重軽傷を負ったという信じがたいニュースを受けて、とても重要な指摘をしているこのブログ記事の一部を抜粋します:
今回の事件を受けて銃規制の議論は少しは進むのでしょうか。それとも銃規制議論の前に表現規制の議論になってしまうのでしょうか。今回の事件の発生場所は単純に暴力描写にフィンガーポイントしたい人間からしたら最高でしょう。しかも自分をジョーカーだと言っているという証言も出て来ている。本質的な銃規制の前にまたしても不毛な表現規制の話が横行するのだと本当に悲しい。

2012/07/22

curation #1:旅行業界のマーケトレンド/新卒一括採用の呪縛を解く/Shell social media oil spill

Reeder(RSSリーダーアプリ)やPocket(「あとで読む」アプリ)やFlipboard(ニュースマガジンアプリ)などを日常的に使うようになり、なんとなく色んなニュースや情報を上手く処理しているような気になっていたりするのですが…

実際のところ、大体どの記事も一度しか目を通さないし、その瞬間に「面白い!」って思ったとしても、1時間後には内容を忘れてしまっている自分がいたりしまして…「今週面白かった記事ってなんだろう」って振り返った時に、何も思い出せなかったりします。

それじゃぁ勿体無いなぁということで、これからできれば毎週末、気になった記事を忘れないためにも、いくつかランダムにピックアップしてまとめる習慣を身につけようかと思います。(いつまで続くのか…)


ということで、今週気になった記事をピックアップしました:

2012/07/21

カタログのキッチン写真にスマホをかざすと、クッキング番組が見れるようになるかもしれないIKEAの新カタログ2013。


IKEAといえば、テーマパークのようなあの巨大な店舗を歩き回るのも楽しいですが、分厚いカタログでページをめくるごとに「もしうちでこんな素敵なインテリアができたら…」なんて想像を膨らますのもワクワクできて楽しいですよね。

そんなカタログですが、2013年最新版はいつもとちょっと違った体験が用意されているんです。カタログそのものは、少しサイズが大きくなり、紙質もグレードアップしているそうですが、そこに新たな工夫として「インタラクティブ性」が加わりました。

2012/07/19

「北欧の暗い冬に立ち向かえ!」〜スウェーデンのPRエージェンシーによる心温まるスマートフォン宣伝施策とは




スウェーデンから帰国して早一ヶ月。久しぶりに、東京の夏の「蒸し暑さ」というものを感じております(ちなみにストックホルムの夏は、全然湿気が無いのでとても快適でした)。そんな時には涼しい話題を!ということで、広告マンインタビュー第三弾でご紹介したFredrikさんの務めているPRエージェンシー、Jung Relationsが昨年冬に手掛けたXperia Ray(Sony Ericsson)のローンチキャンペーンをお届けしたいと思います。


「暗い所でもキレイに写るんです」


2012/07/12

恐怖の文化とアテンションエコノミーとソーシャルメディアの複雑な絡み合い。



若者のソーシャルメディア利用について研究しているアメリカ人のdanah boyd氏(自分自身をgeekと呼んでいるような方です)の面白い講演@webstock 2012を聞いたので、彼女のブログに載っていた未編集のスクリプトも参考にしながら、メモをシェアしたいと思います。(ちなみにSXSW 2012でも同内容の講演を行ったそうです)

-------------------------------------------------

boyd氏3つの主張:

1. 私たちは「恐怖の文化」の中で生きている
2. アテンションエコノミーは恐怖の文化が育ちやすい環境を用意している
3. ソーシャルメディアはアテンションエコノミーを刺激している

2012/06/13

海外のエージェンシーから引っ張りだこのスウェーデン人。取材#3:Jung Relations/Berghs 後編

航空整備士から広告マンへ転身したフレドリック・ヘッグハマーさんのインタビュー、前編に続き、後編です。スウェーデンのデジタル・クリエイティブがなぜ注目されるに至ったか、アートディレクターやコピーライターの役割はどう変化しているのか、スウェーデンの広告業界が直面している課題は何か、などの質問に対するフレドリックさんの回答をご紹介します。(インタビュー日:2012年2月21日)


なぜスウェーデンの広告業界はデジタル面でそんなに注目されているのでしょうか?

いくつか理由があると思うよ。まず一つは、90年代半ば頃に政府がマルチメディアやIT関連の教育に積極的に投資をしたこと。僕もその教育を受けたんだけど、学費は全額政府が負担してくれたよ。

2012/06/05

「スウェーデンには、クリエイティブなテクノロジストを抱えた広告エージェンシーは無い」取材#3:Jung Relations/Berghs 前編

修士論文を提出し終え、やっと落ち着いたので、スウェーデンの広告エージェンシーで働く人々へのインタビューシリーズを再開したいと思います。

3人目は、航空整備士から広告マンへ…と非常にユニークなキャリアを積んできたフレドリック・ヘッグハマーさん。整備士の仕事に5、6年ほど携わった後に、97年頃からデジタルビジネスに深く関わるようになり、スウェーデンの広告エージェンシーであるLowe BrindforsGarbergs、またデジタルプロダクションにおいて定評のあるPerfect Foolsなどに勤め、今現在はPRエージェンシーのJung Relationsでデジタルプロデューサーとして活躍されています。また、Berghs School of Communicationでアートディレクター/コピーライター講座の講師も兼任中。

ということで、一部抜粋という形になりますが、インタビュー内容を前半・後半に分けてお届けします。(インタビュー日:2012年2月21日)

2012/05/30

スウェーデンのコミュニケーション専門学校Berghsの卒業制作展からインスピレーションを得る。



国内のみならず世界的にも評価の高いスウェーデンのコミュニケーション専門学校、Berghs School of Communicationの校舎で、先日卒業制作展「GREAT MINDS DON'T THINK ALIKE」がありました。一般公開日があったので覗いてみたのですが、その卒業制作のスタイルが興味深かったのでご紹介したいと思います。

2012/05/16

H&Mの水着広告が、がん啓発活動団体から猛攻撃受ける!

水着の宣伝でこんな広告を目にしたら、皆さんどう感じますか?



2012/05/13

『魔女の宅急便』の舞台にもなった念願のゴットランド島へ!

久しぶりに観光日記(というか写真集)です。

4月30日から5月1日にかけて、日本から遥々遊びに来てくれた高校時代の友人と、念願のゴットランド島へ行ってきました!いやぁほんと天気も良く最高でした。ということで、写真を通して島のご紹介です!

ゴットランド島まで、ストックホルムからフェリーで3時間半。
『魔女の宅急便』に登場するコリコという町は、
ストックホルムとヴィスビー(ゴットランド島の町)をモデルにしたそうです。

2012/04/23

スウェーデンのキャビアは、日本人の口には合わないらしい。


スウェーデンの国民的な食品といえば、キャビア・ペースト。

「スウェーデン人、リッチな生活してるなぁ」

と思われる方がいるかもしれませんが、実はスウェーデンでは魚の卵を全てキャビアと呼ぶそうです。(ちなみにロシアではイクラと呼ぶそうな。)

ということで、この国のキャビア・ペーストに使われている魚卵は、タラコです。スーパーには色んなブランドのチューブ型ペーストが売られているのですが、恐らくスウェーデン人にとって一番馴染みがあるのは、Abba社のKalles Kaviarチューブに描かれている金髪の男の子が特徴的です。

2012/04/05

「Spotifyよくやった!」と褒めたくなるニュース。


最近、修士論文でストレスフルな日々を送っております。…ということを言い訳に、一週間前の古いニュースを今更ご紹介します。

そのニュースとは「Spotify、よくやった!」と褒めたくなるものです。
Spotifyとはスウェーデン発のクラウド型音楽配信サービスです)

昨年の5月に、Spotifyはそれまでのフリーミアムモデルを大幅に変更し、フリーユーザーにとってかなり不利な条件を突きつけてきたことについて、以前このブログで文句を書きました。

2012/03/26

「今この瞬間、この曲を聴いているのは世界中でアナタだけ!」スウェーデン人ラッパーの試みとは


スウェーデン人ラッパーのAdam Tenstaさんが新曲をリリース!
けれどもiTunesやSpotifyで検索できず、レコード店にも置いてないんです。

実は「Pass it on(次に回して)」という名のこの新曲、楽曲データが「一つ」しか存在しないことになってるんです。

「んじゃ、聴くにはどうしたらいいの!?」

と気になる方はAdamさんのfacebook pageでアプリをインストールし、順番待ちをしてください。

2012/03/21

「定量・定性調査に頼らずリアルワールドを探検せよ」取材#2:Saatchi&Saatchi 後編

前回は、ストックホルムのSaatchi&SaatchiでCEOを務めているハンス・シードウさんのインタビューレポート前編をお送りしました。

個人的に興味深いと思ったところを要約してインタビュー内容をご紹介、ということで、前回の興味深いポイント①広告エージェンシーとデジタルエージェンシーの融合でした。
スウェーデンの広告業界では、ここ最近広告エージェンシーとデジタルエージェンシーの区別がつかなくなってきており、前者が後者を雇うという関係だけではなく競合関係も生まれてきている、という話をご紹介しました。

後編では、Saatchi&Saatchi、そしてスウェーデンの広告業界が抱えている課題について質問をした際のハンスさんの答えをまとめてみたいと思います。ということでまず…

2012/03/15

「広告エージェンシーとデジタルエージェンシーが融合し、新たな領域へ」取材#2:Saatchi&Saatchi 前編

インタビュー第二弾は、Saatchi&SaatchiCEOハンス・シードウさんです。

ハンスさんは1974年にコピーライターとして広告業界入りをしました。84年には、当時勤めていた広告エージェンシーのニューヨーク支社を立ち上げ、その後ストックホルムに戻って自分のエージェンシーを設立。93年には再度ニューヨークへ飛びましたが、97年にまた母国へ戻り、それ以降の拠点はストックホルムです。現在のポジションには2004年から就いています。

60歳を越える広告業界大ベテランのCEOということで若干身構えていたのですが、とても気さくで優しい方で、LinkedInのプロフィール写真通りのイメージでホッとしました。

今回はQ&A的な書き方ではなく、個人的に興味深いと思ったところを要約しつつ、インタビュー内容をご紹介したいと思います。

2012/03/13

iPadアプリをノルウェーの真冬でも利用してもらうために必要な工夫とは?




IKEAノルウェーがこの冬に、iPad向けのカタログアプリをリリースしました。その際にSMFBという広告エージェンシーの実施したプロモーションがとってもIKEAらしい施策で気に入ったので、ぜひご紹介したいと思います。


北欧の冬は、ご想像がつくかと思いますが…非常に寒いです。ですので外出時に手袋は必須。しかし手袋をしていると、とても不便に感じることが一つ:

2012/03/09

スウェーデン流・公共放送の受信料支払率を上げる方法をNHKも見習おう!

思わず感動して涙が出そうになったコマーシャルを発見しました。

Creative Swedish Agencies 2010という本が今手元にあり、Draft FCBという今まで聞いたことのない広告エージェンシーの4年前のケーススタディを読んでいたのですが、とても興味が湧いたので彼らが製作したCMをyoutubeで見てみたんです。そしたらあまりにも感動しちゃいまして、これはシェアしたい!と思ってしまったので、ぜひご紹介させてください。(あ、でもあまり期待されすぎても困るので、とりあえず期待しないで下さい。)

2012/03/02

雪国スウェーデンでおすすめの交通手段とは?

気付けばもう3月ですね。ストックホルムはもう雪が積もらなくなり、春がやってきたかも?という感じです。今回の冬は前回と比べて雪の量が少なく、ちょっと寂しいやら寂しくないやら。

ところでつい最近、スウェーデンの気候に関する面白いCMを見つけたので、ご紹介です。

スウェーデンは、ご存知の通り、冬になると雪国です。雪国であるという状況は何十年も何百年も変わらないにも関わらず、未だに、その気候に十分に耐えられる鉄道システムを持っていません。スウェーデンの鉄道メンテナンスはヨーロッパの中で最悪らしいですが、納得です。前回の冬は特に雪の量が多かったので、電車の遅延が多くて困りました。

2012/02/28

「プログラミングの知識を持つ人材が今後重要に」インタビュー#1: CP+B Europe 後編

前編中編に続き、CP+B Europeのエグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクターであるグスタフ・マートナーさんインタビュー、やっと後編です。
・今後のキャリアについてどう考えているのか?
・スウェーデンの広告業界が抱えている課題とは?
・広告業界についてどんな未来を予想している?
などなど、短くまとめてみました。



今後のキャリアについて、どのように考えていますか?
よくわからないな。そもそも人生を仕切るって、とても難しいことだと思う。だから自分に訪れたチャンスはちゃんと活かしたいなとは思うよ。まぁ、新しい知識を得られるのであれば何をしてても構わないかな。


仕事のモチベーションを上げるために大切なことは?
僕や僕のチームが新しい知識を得られるような仕事をすること。キャンペーンを実施した後に、なぜそれが驚くほど効果的だったのか、あるいは効果的ではなかったのかを分析するプロセスが、ユニークな知識を得るきっかけになるんだよ。

2012/02/20

「どんな人材をリクルートすべきか?を考えることが大事」インタビュー#1 : CP+B Europe 中編

クリスピン・ポーター・ボガスキー(CP+B Europe)のエグゼキュティブ・クリエイティブ・ディレクター、グスタフ・マートナーさんのインタビュー前編に続きまして、今日は中編をレポートします。前回と比べて、よりデジタルメディアにクローズアップした内容になっています。



デジタルメディアはスウェーデンの広告業界にどのような影響を及ぼしたと思いますか?

スウェーデンに限らず、グローバルな規模で大きな影響を与えてるよね。

最も重要なことは、ブランドと消費者の間のタッチポイントが沢山増えたこと。20年前のタッチポイントと言えば、新聞、テレビ、映画、屋外メディアなど…。クライアントに対して、「あなたのブランドを露出できる場所はこの12箇所です」みたいなことが言えた。けどデジタルメディアが現れたことによって、ブランドは色んな場所に露出できるようになった。Facebookの会話の一部にもなれるし、YouTubeやSpotify、ラジオで話題になるかもしれない。だからまずタッチポイントが劇的に増えたことが一つ。

2012/02/17

スウェーデンの広告、もちろん問題作だってあります。



今までこのブログで取り上げてきたスウェーデンの広告は、カンヌで好評のものだったり、私が個人的に気に入ったものばかりなので、スウェーデンの広告に対してポジティブなイメージをお持ちの方は多いかと思います。

というか、そもそも日本で「スウェーデン」という国はあまりネガティブに語られることはないですし、デザイン、雑貨、カフェなどなどほんわかしたイメージが主ですよね。(あ、2月10日から公開中のドラゴン・タトゥーの女、ぜひ見て下さい。スウェーデンのイメージがガラっと変わると思います。)


ということで、今回はいつものトーンを変えて、ここ数ヶ月、ちょっとネガティブな意味で話題になっているスウェーデンのCMをご紹介したいと思います。

2012/02/15

スウェーデンの広告業界がデジタル領域で世界の注目を集めている理由を探る:インタビュー#1 with CP+B Europe 前編

今、修士論文を書いています。スウェーデンの広告業界がデジタル領域で世界の注目を集めている理由を探ることが目的。人口900万人という小さな北欧の国の広告事情が世界的に注目されている理由って何なの?という素朴な疑問から、このテーマを選ぶことにしました。主な調査方法は、業界で働く人々への英語インタビューです。インタビュー方式を選んだ理由は三つ。

①部屋にこもりっきりになるのが嫌だから。
②スウェーデン語の文献が読めないから。
③楽しいし、刺激を受けるから。

2012/02/07

スウェーデンのアプリ開発集団が考える、新しいおもちゃの形とは?



先日、the breweryというストックホルムのデジタルエージェンシーの方にお会いする機会がありました。その時に、彼らが昨年デザインを担当したあるアプリ開発集団のウェブサイトの話を聞きました。この集団の取り組みがとても新鮮で興味深いなぁと思ったので、ぜひご紹介したいと思います。

2012/01/30

22人のスウェーデンの学生が世界に発信したハイパークチコミPR企画をご紹介。


スウェーデンには、Berghs School of Communicationという約70年の歴史を持つ広告専門学校があります。ここのインタラクティブコミュニケーション学科生22人が2010年に、とある企画でカンヌを初めとする様々な賞を受賞しました。恥ずかしながらつい最近知ったのですが、「これは面白いなぁ!」と感心してしまったのでご紹介したいと思います。


2012/01/19

中古品売買サイトで私立小学校の運営権が売られていたという問題からスウェーデンの社会保障制度を学んでみよう!



スウェーデンには、Blocketという個人間の中古品売買サイトがあります。家具から教科書まで、ありとあらゆるものが売られており、スウェーデン人なら恐らく誰もが知っている、あるいは利用したことのある人気サイトです。



実は先日このサイト上で、あるとんでもないモノが売られていました!そのモノとは…

2012/01/15

ゲリラ的PR戦略を得意とするスウェーデンの広告エージェンシー。彼らの考える政治の盛り上げ方とは?

写真の女性は校長

「セックスを教えてくれる世界初の学校が2011年冬、オーストリアにオープン!本校は、理論を学ぶことよりも、実習に力を入れています。あなたがより魅力的な恋人になるためのセックステクニックを学んでみませんか?」


…なんてニュースがあったら、あなたは信じます?どうやら、世界中のメディアは、まんまと騙されてしまったようですよ。学校側は学費なども明記した手の込んだホームページを作り、本格的な記者会見まで開いちゃったんですから。

このイタズラ企画の首謀者は、ゲリラ的なPR戦略を得意とするスウェーデンの広告エージェンシー、Studio Total。そして企画の依頼者は、オーストリアの商工会青年部。彼らは、自国が抱える教育問題、出生率問題、年金問題などに人々の関心を集めたかったとのこと。予定よりも1ヶ月早くバレてしまったので、キャンペーンは中途半端に終わってしまったようです。このセックス学校で年金問題に突っ込む際は、「年金の資金を確保するためにもっと子供を生むべきだ!」と冗談交じりに訴える予定だったそうです。

2012/01/10

ファイル共有の自由化を求めたコピミズム教会がスウェーデンで正式認可!


ファイル共有の自由化を求めた宗教が、先日スウェーデンで正式に認められました。このニュースを読んだ時は、一瞬冗談かと思いました。が、エイプリルフールでも無いので、本当です。その宗教名とは…

コピミズム(Kopimism = Copy me = 私をコピーして!)

そもそも、スウェーデンには海賊党という政党があります。著作権法を改善し、ファイル共有を自由化すること、そしてネット上での個人のプライバシーを守ることが目的。コピミズム教会は、この海賊党の存在が背景にあります。

2012/01/05

文化産業の勢力図は今後どのように塗り替えられていくのだろう?

とうとう2012年になってしまいました。今年もどうぞ宜しくお願いします。年始一発目のブログポストということで、「振り返り系&今後どうする系」の内容にしてみます。

私は大学院でメディア文化研究を専攻しているのですが、この学問のことを個人的な理解で軽く整理した上で、文化産業の勢力図が今後どのように塗り替えられていくのか、というようなことに少し触れてみようと思います。