2012/07/22

curation #1:旅行業界のマーケトレンド/新卒一括採用の呪縛を解く/Shell social media oil spill

Reeder(RSSリーダーアプリ)やPocket(「あとで読む」アプリ)やFlipboard(ニュースマガジンアプリ)などを日常的に使うようになり、なんとなく色んなニュースや情報を上手く処理しているような気になっていたりするのですが…

実際のところ、大体どの記事も一度しか目を通さないし、その瞬間に「面白い!」って思ったとしても、1時間後には内容を忘れてしまっている自分がいたりしまして…「今週面白かった記事ってなんだろう」って振り返った時に、何も思い出せなかったりします。

それじゃぁ勿体無いなぁということで、これからできれば毎週末、気になった記事を忘れないためにも、いくつかランダムにピックアップしてまとめる習慣を身につけようかと思います。(いつまで続くのか…)


ということで、今週気になった記事をピックアップしました:



① 旅行業界のマーケティングトレンド。顧客を巻き込んだ広告活動。 ~エールフランス、ソフィテル、日本郵船の事例から学ぶ~ : AdverTimes 7/13/2012


仏航空会社のエールフランス、日本郵船の豪華客船クリスタルクルーズ、そして仏アコーホテルズのブランドであるソフィテルのマーケティングを紹介。それぞれ旅行記をコンセプトにしたキャンペーンを展開しており、どれも顧客のナマの旅行体験を軸とした施策になっている。
個人的に気に入ったのは、クリスタルクルーズによる旅行記作成無料アプリ。Facebookでj自分の旅行記をシェアできるのはもちろんのこと、撮影した写真を絵葉書にして船の上から郵便手配ができるとのこと。今まで、旅先で何度郵便局探しに苦労したことか…。こんなアプリが手元あったら助かりますね。



② 新卒一括採用の呪縛を解く - 面接を捨てる覚悟 : Diamond Online 4/16/2012


日本型人事がガラパゴス化している、という話。日本的経営の特徴である終身雇用・年功制・企業別組合が、新規学卒者の一括採用、年次によるキャリア管理、処遇に直結しない人事評価、OJT偏重の人材育成、遅い昇進と幅広い異動など、さまざまに形を変えて発展を遂げてきたという指摘に加え、このような人的資源管理のポリシーがグローバル時代では足かせとなっている、と批判。ガラパゴス人事を脱するにはどうすればいいか?ということでこの記事では「新卒一括採用」に焦点を当てている。今まで大半の企業は採用活動全体を「募集」に力を入れたマーケティングの視点で考えてきたが、「選考」に力を入れる戦略も検討すべきことを強調。例えば面接ではなく、実際の仕事のミニチュア版をやってもらうことで、採用した後での仕事の成果を予測することが可能になるだろうとのこと。
この指摘に共感すると同時に、私は「総合職」というざっくりとした採用枠を作るのをやめたほうがいいんじゃないかと思っています。入社してから人事都合で適当に配属されるのではなく、職種を予め選べるというのは当然の権利のような気がしますが…。



Shell social media oil spill a 'coordinated online assassination' : the.age.com.au 7/19/2012


石油エネルギー企業であるShellのブランドイメージが、国際環境NGOのGreenpeaceの手によって、ソーシャルメディア上で多大なダメージを受けているという話。この事態をマーケティングエキスパートらは、「ソーシャルメディア上の石油流出」「Shellブランドの組織的なネット暗殺」と呼んでいる。Shellのホームページそっくりの偽サイトを作ったり…


 北極グマや氷山などのイメージ背景を用意し、ユーザーが自由に(しかもかなりリアルな)ネガティブ広告を作れる場を提供したり…



Shellのソーシャルメディアチームと見せかけたTwitterアカウントを勝手に作り、「なんとか頑張ってこの事態を収拾させてます感」を出そうとしたり…

なかなかの大惨事ですね。この「ソーシャルメディア上の石油流出」は、残念ながらそう簡単にコントロールすることはできません。Shell側が結局どんな対策を講じたのかは知りませんが、ソーシャルメディア時代のリスクマネジメントの重要性を痛感する記事でした。