Director: Tamra Davis
Star: Jean Michel Basquiat
【予告編】粗筋:
1988年に、27歳の若さにしてヘロイン大量摂取で惜しくも短い生涯を終えたハイチ系アメリカ人アーティスト、Jean Michel Basquiatのドキュメンタリー。長年の友人であったTamra Davisが監督を努め、今まで世に出ることのなかった彼のインタビュー映像などを使用し、容赦ない人種差別に苦しみながらも、80年代のニューヨークのアートシーンに多大なる影響を与えたBasquiatのリアルな姿を描く。
感想:
Basquiatはマスメディアに殺されたアーティストですね。とにかく、当時のオープンなレイシズムの酷さが半端ない。もちろん彼のことを尊敬し認めるアーティストもいて、このドキュメンタリーの中でも大きく取り上げられているのがAndy Warhol。Basquiat自身もWarholの大ファンで、本当に相思相愛の仲だった様子。そんな中、Basquiatはもっと世界(メディア)に認められたいという思いから、Warholのアート界での高い知名度を利用し、80年代半ばにコラボ作品を世に出す。しかしそれも裏目に出てメディアから色んなバッシングを受け、尚且つ1987年にWarholが亡くなり、Basquiatはうつ病とヘロイン中毒に悩まされてWarholの後を追うように翌年この世を去る。
しかし正直、Basquiatのアート作品はよく理解できません…。私には子供の落書きにしか見えません…。
ただこのドキュメンタリーを通して、マスメディアが容赦なく人を押し潰す力を持っていることを改めて実感。と同時に、それに対して反抗する力あるいは受け流す力を持つことの重要性も感じた。Basquiatがそういった権力に太刀打ち出来るほどの強い心の持ち主ではなかったことは非常に残念ですが…。