2011/08/26

このカメラアプリでスウェーデン人の若者の飲酒量は減るのか?

今日はスウェーデンで最近リリースされた、若者の飲酒量を減らすことを試みたiPhoneアプリを
ご紹介したいと思います。

まず事前知識として…

スウェーデンでは、アルコール度数が3.5%を超える飲料は全て国が専売しています。
販売店の名前はSystembolagetで統一されており、この看板が目印です:


Systembolagetで酒を購入するには20才以上でなければならず、必ずIDチェックをされます。
Wikipediaによると、国の専売制にしている主な理由は年齢確認を徹底するため、だそうです。

更に細かい話をすると…

・ディスカウントに関する制限あり(例:Buy 1 get 1 freeは禁止)
・営業時間:平日は大体19時閉店、土曜は15時閉店、そして日曜はお休み
・販売物は一切冷蔵しない

…というように、飲酒行為をなるべく控えさせようとする試みが見えますね。


そして本題のアプリについて。
紹介ビデオがこちらです:

[youtube http://www.youtube.com/watch?v=STq2RnfGamo]


Systembolagetの完全子会社であるIQというハウスエージェンシーが手がけたものです。
IQは2005年に設立されたのですが、広報活動の主な目的は、スウェーデン人のアルコール消費量を抑えること

そこで彼らが最近開発したのが「酔っ払いカメラ」アプリ。



特にアルコール消費量が多いと思われる若者向けなのですが、利用方法はこんな感じです:


①パーティーへ行く


②ビデオ録画を開始したい時間を設定する


③時間になるとアラームが鳴り、録画開始ボタンを押す


④酔っ払った状態の自分や周りの友人を録画する


⑤12時間後(シラフに戻った頃)に再度アラームが鳴り、ビデオが再生される


なお、このアプリの目的はあくまでも自分で自分の酔っ払ってる姿をビデオで見て、
「やばい、自分の飲酒行為をちょっと見直したほうがいいかもな…」
と思わせるためのアプリなので、facebookやtwitter等へのシェア機能は無いとのこと。

ですが利用者を増やすためには、しかも若者がターゲットなのであれば、
ソーシャルメディアを介して広めることがベストな気はします。
もちろん、その映像に映ってしまった友人からしてみればそのままアップされると
恥をかいてしまう可能性が大いにありうるので、工夫は必要ですよね。
例えば…モザイクをかけるとか、音声を変えるとか…などのエフェクトを
かけられる選択肢があると面白いかもしれません。

本当にこれで若者が自分たちの飲酒量を見直すかどうかは謎ですけどね…。
そもそも、実際に映像に映る人って、撮影者自身よりも友達が中心になるのでは…?