2011/07/01

Facebookの検閲行為に対抗姿勢を見せるスウェーデンの美術館。

ストックホルムにはFotografiskaという現代写真美術館があります。

建設されてから100年以上経つ、趣のあるレンガ造りの建物で、海辺にあることから元々は税関の手続き等を行なう場でした。そして美術館として改装オープンしたのが昨年の5月。ちなみにこんな建物:


Facebook上で問題となったのが、宣伝目的でFotografiskaのFacebook pageにアップロードされたヌード写真。これはつい最近始まった展示会の目玉となっている、アメリカ人写真家Robert Mapplethorpe氏の作品だったんです。しかしFacebook側から一方的に写真を削除されたとのこと。

その検閲行為に対し、Fotografiskaはこのような対抗姿勢(逆検閲?)を見せました:


 

「Facebookは、ヌードが他人に不快感を与えると思っている。そして僕らの写真を削除した。彼らにとって、それがアートかどうかは関係ない。もしこれらの写真を完全な状態で見たい方は、是非美術館に足を運んで頂きたい。」
Fotografiskaの広報担当によると、このようにFacebookのヌードに対する厳しい取り締まりに焦点を当てることで、人々に自由に議論をしてもらいたかった、とのことです。

実はこの逆検閲手法は、Fotografiskaが初ではありません。以前、下着メーカーのBjörn Borg(そうです、あのテニスプレーヤーの。)もFacebookから似たような検閲を受けていました。それは次回お話します。

スウェーデンではヌードに対して寛容な文化が育っているのか?そんなことを感じさせる出来事です。参考にした記事の中にも“Swedish value”という言葉が出てきますしね。でも確かに、ギリギリヌード的広告は、よく街中で見かけますが…。その度にちょっと恥ずかしくなってしまう私。

ちなみに先週Fotografiskaを覗いてきましたが、確かにMapplethorpe氏の作品は相当衝撃的です。この2枚の写真を凌ぐほどの刺激的な写真が、これでもかというくらい並んでいました…。

センサーされていない写真に興味がある方は、コチラへ。



参考記事: