2011/07/29

IKEAのベッドで子守唄はいかが?

前回に引き続き、紹介したいIKEA広告ネタがあります。

今回紹介するのは、前回と同じくForsman&Bodenforsというエージェンシーが手がけた企画で、そのウェブサイトが今年のカンヌ国際クリエイティビティ祭にて3つの賞を獲得しました。

ウェブサイトを中心としたこの企画のタイトルは、
「子守唄(Lullabies)」

IKEAは「睡眠」をテーマにしたキャンペーンを世界中で展開しており、日本でも過去に「ちょい寝カー」や「店内お泊り会」などが実施されました。

今回スウェーデンIKEAがF&Bに出したお題というのは、老若男女問わず誰にでも受け入れてもらえるような「睡眠」キャンペーン。そこで、彼らが思いついたのが、「子守唄」を核にした企画でした。


F&Bは、世代もジャンルも異なるスウェーデン人のアーティスト6人スウェーデンの子守唄を現代風にアレンジしてもらい、ミュージックビデオを作ったんです。もちろん、IKEAのベッド製品を使って。

これらの作品はウェブサイト上だけでなく、テレビやラジオでも放送され、また、音楽配信サイトでの曲の販売も行われました。


こちらがキャンペーンの紹介ビデオ:




ウェブサイトを見るにはコチラをクリックしてください。
もしサイトが重い場合は軽い版へどうぞ。

それぞれのビデオが流れている時に表示される文字情報ですが、上から歌手名・曲名・ベッド製品名になっています:


ちなみに、このMaia Hirasawaは名前から分かる通り、日系スウェーデン人です。個人的には彼女のアレンジが一番好きです。日本でも活躍しており、最近では九州新幹線開通のCMソングを手がけたそうですね。(今その映像を見たのですが、なんかちょっと感動しました…。)

ということでこのサイト、操作性が非常に良く、私はマックを使っているのですが、ページを上下にスクロールさせることでアーティストと曲が切り替わる仕組みが面白い。

左端の「Artisten(アーティスト)」、右端の「Sängen(ベッド)」というタブを押すと画面がスライドするんですが、曲の音量は落としてあり、文字情報に集中しやすい環境になっています。

また、「Artisten(アーティスト)」のページにはSpotify(音楽ストリーミングサービス)へのリンクがあり、Spotify上でも音楽を容易に聴けるような仕組みになっています。もちろん、アルバムを購入することもできます。アルバムの表紙はもう完全にIKEAの広告ですね。 


YouTubeへのリンクもありますが、そこに飛ぶとビデオノーカット版が楽しめます。ついでに、それぞれのアーティストが寝るときのポジション(うつ伏せ、仰向け、横向きなど)まで丁寧に教えてくれています…。(けどMaiaは「秘密」だそうです。)



ベッドのプロモーションにアーティストのプロモーションも兼ねちゃう
ところが面白いですね。そして嫌らしくなくて気持ちの良いプロダクトプレイスメントだと思うのですが、いかがでしょう?

このようなアーティストの巻き込み方はちょっと参考にしたいな、と思いました。